新年のご挨拶
――「歯を残す」ことを、もう一度まじめに考える一年に





新年あけましておめでとうございます。
高田馬場駅から徒歩2分の いなげ歯科 院長の稲毛です。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

いなげ歯科は、2009年4月にこの高田馬場の地で開院し、2026年で17年目を迎えます。
開院以来、私たちが一貫して大切にしてきた考え方があります。
それは――「できるだけ歯を残す」ことを、学問として、技術として、誠実に実践するという姿勢です。



保存歯科とは何か


歯科医療にはさまざまな分野がありますが、私の専門は保存歯科です。
保存歯科とは、むし歯や歯の神経の炎症、歯周病などに対して、
「抜く・削る」を最小限にし、自分の歯を長く使い続けることを目的とした分野です。
「神経を取らないで治せませんか」
「抜歯と言われたけれど、本当に他に方法はないのでしょうか」
こうした患者さんの疑問に対して、
感覚や経験だけでなく、科学的根拠(エビデンス)に基づいて答える。
それが保存歯科の役割であり、私自身がこの分野を選び、学び続けてきた理由です。



日本大学・保存学での研究と臨床


私は日本大学大学院保存学科にて歯学博士を取得し、
その後、日本大学歯科病院に約10年間勤務しました。
大学病院では、日常診療だけでなく、症例検討、研究、学会発表を通じて
「なぜこの歯は残せたのか」「なぜこの歯は守れなかったのか」を繰り返し検証してきました。
短期的に“きれいに治った“かどうかではなく、10年後、20年後も噛めているか――
その視点は、現在の診療にも大きく影響しています。



保存学専門医であるということ


私は 日本歯科保存学会 専門医 の資格を有しています。
これは、保存歯科分野において、一定以上の臨床経験・症例提出・学術活動が認められた歯科医師にのみ与えられる資格です。
専門医であることは「特別な治療ができる」という称号ではありません。
むしろ、
安易に抜かない
根拠のない治療をしない
長期的な視点で説明責任を果たす
――その覚悟を社会に示すものだと考えています。



保存歯科が、患者さんにもたらすもの


保存歯科が患者さんにとって何をもたらす
それは単に「歯が残る」という結果だけではありません。

・自分の歯で噛める時間が長くなる
・将来のインプラントや義歯の選択肢が広がる
・医療費や治療回数の負担を抑えられる可能性がある
・「まだ残せる」という選択肢を知ることができる

歯を残すことは、人生の質(QOL)を守ることにつながります。
その価値を、専門用語ではなく、患者さんの言葉で伝えること。
それもまた、私たちの仕事だと考えています。



診断精度へのこだわり


いなげ歯科では、
マイクロスコープ、デジタルレントゲン、歯科用CTを導入し、
「見えないまま治療を始めない」 ことを徹底しています。
保存歯科において、診断の精度は治療結果に直結します。
削る前に、抜く前に、
「本当にその判断が最善か」を、できる限り客観的に検証する。
その積み重ねが、信頼につながると信じています。



2026年も、歯を残す医療を

医療は、流行やキャッチコピーで選ばれるものではありません。
静かに、しかし確実に、
「この医院で診てもらってよかった」と思っていただける時間を積み重ねること。
2026年も、
歯を残す可能性を、最後まで一緒に考える歯科医院として、
高田馬場で診療を続けてまいります。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。